Appiumを使うことで、BlueStacksといったエミュレータや、Androidの実機をSeleniumのようにプログラムで動かすことができる。
要はSeleniumのAndroid版というところ。
環境構築
BlueStacks5のインストール
これは普通に公式サイトからダウンロードで大丈夫。
BlueStacks5と4で選べるが、特に理由がなければ5をインストールしておこう。

エミュレータを起動したら、歯車の設定から「上位設定」「Android Debug Bridge」を有効にしておこう。
これを忘れるとエミュレータにプログラムから接続できない。

Javaのインストール
Androidのエミュレータの実行には๋Javaが必要になる。まずはインストールされているか確認。
コマンドプロンプトで
java -version
と入力してバージョンが表示されないようであれば、インストールしておこう。
インストールはこちら
インストールが完了したら、環境変数を設定しておく。
Windowsボタンを押して「システム」と検索し、「システム環境変数の編集」を選択。

右下の「環境変数」をクリックし、環境変数の設定画面が表示される。
ここで下のシステム環境変数の「新規」をクリック。

ここで「変数名」にJAVA_HOME、「変数値」にC:\Program Files\Java\jdk-23(Javaのインストール先)を入力し、OK。
Android Studioのインストール
実行時にAndroidSDKが必要になるのだが、これを入れておけば要件を満たせる。
公式サイトからインストールしておこう。
インストール後起動したら、「More Actions」の「SDK Manager」を起動する。

するとAndroid SDK Locationが上部に表示されているので、こちらの内容をコピー。

つづいてANDROID_HOMEを環境変数にセットしておく。
Windowsボタンを押し「環境変数」と検索し、「環境変数を編集」をクリック。上部のユーザー環境変数の「新規」をクリックする。

「変数名」にANDROID_HOME、「変数値」にコピーしたAndroid ADK Locationの内容を貼り付けし、OK。
adbもパスを通しておく。
先ほどのANDROID_HOMEのパスの中のplatform-toolsを、システム環境変数のPathに追加すればいい。


Android SDK Command-line Toolsのインストール
同じくAndroid StudioのSDK Managerにて、「SDK Tools」の中に「Android SDK Command-line Tools」がある。
これも必要なのでインストールしておこう。

Appium inspectorのインストール
これを入れておくとGUIで実際の表示を確認しながら要素のインスペクト等を行える。
GithubのReleasesから該当するものをダウンロードする。
私のPCはx64ベースのCPUなので、ここでは「Appium-Inspector-2024.9.1-win-x64.exe」をダウンロードした。
CPUのアーキテクチャの確認は、Windowsボタン→「システム情報」と検索するとPCの情報と合わせて確認できる。

Appiumのインストール
GUIのソフトもあるようだけど、Appium inspectorを使うのでここではCUIのものをインストールしていく。
NodeJSを入れてコマンドで一発。NodeJSがうまく入らない場合はこちら。
npm install -g appium
# AppiumをPythonで扱うライブラリ
pip install Appium-Python-Client
Appiumの診断ツールのインストール
Appiumの使用に必要な環境をチェックしてくれる。
npm install -g appium-doctor
インストール後さっそく実行しよう。
appium-doctor --android
するとこんな感じで、準備が足りてないところを指摘される。

ここでもし「android could NOT be found in...」のエラーが解消できない場合は、Android StudioのSDK Managerに戻り、
SDK Toolsの中で「Android SDK Tools(Obsolete)をインストールすればOKだ。
※下の「Hide Obsolete Packages」のチェックを外すと表示される。

UiAutomator2 Driverのインストール
Appiumの起動に必要なドライバー。こいつも入れておかないと怒られる。
appium driver install uiautomator2